【体験談】子どもがアナフィラキシーショックで救急車で搬送された話

アナフィラキシーショック 出産・子育て
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先日娘がアナフィラキシーショックを起こし救急車で運ばれました。

後日お世話になったお医者様から言われた言葉は

「病院に来るのが遅かったら命が危なかったよ」

初めてのアナフィラキシーショック、初めての救急車、不安と恐怖でたまりませんでした・・・。

この経験を記録に残すことで誰かの役に立つことがあるかもしれない、そう思い今回の恐怖体験を記事にしました。

この記事はあくまでも個人の体験談です。個別のケースについては、かかりつけの医師にご相談ください。
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アナフィラキシーショックとは

まずは娘の話をする前に、簡単にアナフィラキシーショックについて説明します。

私は今回のことを体験するまでは「アナフィラキシー=アナフィラキシーショック」だと思っていましたが、今回の経験を機に『アナフィラキシー』と『アナフィラキシーショック』には違いがあることを知りました。

アナフィラキシーより症状の重い状態をアナフィラキシーショックというのです。

アナフィラキシーは、『アレルギー症状が複数臓器に全身性に惹き起こされ、生命に危機を与える過剰反応』のことをいいます。また、アナフィラキシーに血圧の低下や意識障害を伴う場合を、アナフィラキシーショックといいます。

東京ベイ・浦安市川医療センター 

今回お世話になった先生がわかりやすく説明してくれたのですが、例えば・・・

アレルゲンとなる食べ物を摂取した時に

症状が1つの場合 アレルギー ex)蕁麻疹
症状が2つ以上出た場合 アナフィラキシー ex)蕁麻疹+嘔吐
複数の症状に加え、血圧低下や意識障害が伴う場合 アナフィラキシーショック ex)蕁麻疹+嘔吐+血圧低下・意識が朦朧

こんなイメージです。

今回娘は極めて危険な「アナフィラキシーショック」を起こしました。

まさか娘が・・・
まさかいくらで・・・

【体験談】2歳の娘が『いくら』を食べたらアナフィラキシーショックに

水曜日のお昼、親族の集まりがありお寿司屋さんに行きました。

お寿司屋さんには「アレルギーはありませんか?」と聞かれたのですが、これまで魚介類でアレルギーが出たことはなかったので、「大丈夫です」と答えました・・・。

食事が始まってすぐに、娘の為によく焼いた焼き魚と小さなお茶碗に入ったいくらとご飯を出していただきました。

いくらは過去に2.3粒食べたことがあったので、「いくら=食べられる食材」だと過信していました。

そんなワケで、スプーンにご飯と5粒ほどのイクラをのせて娘に食べさせました・・・。

すると、食べて1分ほどである2つの症状が現れました。

それは「」と「耳の中に指を入れる」こと。

その時はいくらが気管に詰まって咽せたのかと思い、お水を飲ませて背中をさすりました

しかし、5分経っても咳は止まらず、泣き出す娘。

落ち着かせようと店の外に出て抱っこしていると、いきなり嘔吐。

この時に「これはアレルギーだ・・・」と気がつきすぐに『#7119』に電話をしました。

「すぐに病院に行った方がよいか」や「救急車を呼ぶべきか」、悩んだりためらわれた時は、救急安心センター事業(♯7119)に電話してください!
電話口で医師や看護師等の専門家が救急相談に応じます。
引用:総務省消防庁

電話はすぐに繋がり、娘を抱っこしながら症状を話しました。

電話先の方に聞かれたのは

・顔は白くなっていないか
・唇は紫になっていないか
・体に発疹は出ていないか
・ゼーゼー苦しそうな呼吸をしていないか
など。

電話中にも娘は嘔吐し、その旨を伝えると「念のためすぐに病院を受診してください。電話を切った後に音声ガイダンスで近所の病院を3つ案内します。必ず病院に電話してから向かってください。」と。

会話が終わるとすぐに流れる音声ガイダンス。正直音声ガイダンスを聞いて電話番号をメモする余裕などありません・・・。なんとか1つだけ番号をメモしてすぐに電話すると「今すぐ来てください」と受け入れていただけたので、娘を抱っこしてタクシーに乗り込み向かいました。

するとタクシーの中で娘がウトウトしだしたのです。

ちょうどお昼寝の時間だったので、眠いだけなのか・・・それとも意識が朦朧としているのか・・・どちらかわからないけれど「娘が危ない!」そう感じタクシーの中で119番通報しました。

10分後に救急車が到着。「先ほど自分で電話をした病院に搬送して欲しい」と伝え、救急隊員の方からその病院に電話していただくも、受け入れてもらえませんでした。

「個人で連絡するのと、救急隊員から電話するのとでは病院側の対応が違うんです・・・。」とのこと。

ゆーみー
ゆーみー

コロナで病院はかなり大変な時期。搬送先がなかったら・・・不安でたまりませんでした。

救急隊員の方が他の病院を探してくれ10分ほどで搬送先が確定。

救急車の中で娘の体には蕁麻疹が現れ始めました。目の周りが藪蚊に刺された時のように腫れ上がり目が開けられなくなりました・・・。泣きもせず、しゃべりもせず、体をかきむしる娘・・・。

病院に着くとすぐに小児科の先生が受診してくれて、指に血圧を図る機械を付け、点滴とアレルギー検査のため採血をされました。

点滴をすると少し蕁麻疹が良くなり、娘はスヤスヤ。

診察室の奥に案内されしばらく様子をみることに。「きっと娘はもう大丈夫・・・」ちょっと安心した矢先、先生から「血圧が下がっているのでアドレナリンを打ちます」と娘の太腿にアドレナリンを注射。

アドレナリンを投与すると血圧も元に戻り、発疹もより治りました。

その後もしばらく病院で様子を見ていましたが「蕁麻疹もだいぶ良くなってきたし、このまま帰れるのかな」なんてこれまでの不安から少し開放されていたら先生からお話が。

「アドレナリンを打つほどの重度なアレルギー症状。これはアナフィラキシーショックと言って極めて重い症状です。今はアドレナリンを打って症状が落ち着いているけれど、アドレナリンの効果が切れた時に症状がぶり返す可能性があるので、1泊入院が必須です。1泊入院して特に何も起こらなければ翌日の朝には退院できると思います。ただ、うちはベッドが埋まっているので、他の病院で空きを確認しますね」と。

「入院するんだ・・・・。私はなんでいくらなんて食べさせてしまったんだろう・・・。娘よ。本当にごめん・・・。」ものすごい自己嫌悪と後悔の念に襲われました。

無事に入院先が決まり救急車で先生と共に搬送。入院先ではステロイドの点滴をしてもらいレントゲンを撮って病室に。

病室についてからの娘はまだ顔は腫れているものの、喋るようになり、夜ご飯もしっかり食べました。

幸いにも付き添い入院が許可されたので娘と一緒に一泊入院。

そしてその夜も症状がぶり返すことはなく、翌日の午前中に無事退院できました。

いくらを摂取してからの症状の経緯
①1分後:咳をする・耳の中が痒そう
②5分後:嘔吐(少量を複数回)
③15分後:意識が朦朧(眠いだけなのかは判断つかず)
④30分後:少しずつ蕁麻疹が現れる
⑤45分後:目が開けられなくほどの蕁麻疹
⑥1時間後:血圧低下
⑦6時間後:ほぼ回復

「病院に来るのが遅れていたら命に関わっていました」

退院してからはいつも通り元気な娘。保育園にも通っています。

アナフィラキシーショックを起こしてから1週間後、血液検査の結果を聞きに最初に搬送された病院に行きました。

結果を見ると、やはり原因は『いくら』でした。

そしてアレルギーの数値も非常に高く、いくら以外の何にアレルギーがあるかはわからないけれど、アレルギー体質であることがハッキリわかりました。

何より一番衝撃を受けた先生からの言葉は

「正直、この間病院に来るのが遅れていたら死にかけてましたよ。」という言葉。

改めて本当に危ない状態であったことを痛感すると共に、娘が今元気に生きていることに涙が出そうになりました。

先生のお話の中で学んだことをシェアします。

迷わずに救急車を呼んで良い

アレルギーとなる食材を食べて、2つ以上の症状があり呼吸が苦しそうな場合はすぐに救急車を呼んで良いとのこと。

今回コロナで大変な時期だし、救急車を呼ぶことを躊躇ってしまったんです。

だけど先生から「躊躇わなくて良いからすぐに救急車を呼んで良いんだよ」と言われました。

ゆーみー
ゆーみー

もしお子さんが何かを食べた後に、2つ以上のアレルギー症状が出てきたらすぐに救急車を呼ぼう!命に関わる!!

いくらのアレルギーは基本的には治らない

いくらのアレルギーは、卵や小麦などとは違い年齢が上がったり、徐々に食べる量を増やして慣らすことで治るものではない。「一生いくらは食べられない。そう思って過ごしてください。」と言われました。

一度アナフィラキシーが出た場合、2度目はさらに危険!

1回目のアレルギー反応の際に抗体ができるので、その食材を再び摂取すると最初の時よりも強い免疫反応が体内で起こる場合があるとのこと。

そのため、家にいくらを持ち込まないように徹底すること。例えばいくらの汁がついているお箸を舐めた場合も危険・・・。お寿司を食べる時は注意するようにアドバイスいただきました。

ゆーみー
ゆーみー

もうお寿司は怖くて食べられない。。

また、親族や周りにも「いくらを絶対に食べさせてはいけない」ことを周知するように言われました。

いくらがNGでも他の魚卵がNGだとは限らない

今回はいくらは完全にNGでしたが、たらこにはアレルギー反応は出ませんでした。

いくらがダメだからと言って他の魚卵もダメなわけではないとのこと。

ただ怖すぎて魚卵をあげる気にはなりませんが・・・。

『エピペン』は体重が15キロを超えてから処方

今後は万が一今回のような症状が出た時にすぐに自分で対処できるように『エピペン』を常備した方が良いと。

エピペン®は、アナフィラキシーが現れた時に使用し、医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)です。成分であるアドレナリンはヒトの体の中にも存在するホルモンの一種です。血中のアドレナリンには心拍数や血圧を上げる作用があります。アドレナリンは、アナフィラキシーの治療の第一選択薬です。
引用:東京ベイ・浦安市川医療センター 

ただエピペンが使えるのは体重が15キロから。

娘はまだ12キロなので今は処方できないと。そのため、今回はアレルギーの粉薬を処方され、家に常備しておくように言われました。

アレルギー怖すぎる・・・

「3歳未満の子どもに生のいくらをあげるなんて信じられない!」

そう思われる方もいると思います。

いや。本当にそうだと思います。

今回の件でものすごく反省しました・・・。

生のお刺身などはあげたことはないのですが、「いくらは少しくらいなら平気だろう」そんな安易な気持ちがありました。

今後はアレルゲンの強い食材には最新の注意を払おう!と心に誓いました。

ただ先生によると、これまで食べられていた食材が大人になっていきなりアレルギーになることもあるとのことで、アレルギー本当に恐ろしいなぁと・・・。

兎にも角にも、この記事を読んでくれた方に伝えたいことは

アレルゲンの強い食材には油断禁物!ということと、子どもが何かを食べた後にアレルギー症状が2つ以上出た場合は救急車を呼んで良い!ということ。特に呼吸が苦しそうな時や意識が朦朧としている場合は迷わず『119』

救急車を呼ぶことに躊躇いがあるときは、日中なら『#7119』夜間なら『#8000』で専門家にアドバイスをもらいましょう!

この記事を書いた人
ゆーみー

東京に住む男の子と女の子のママ。
正社員をやめてから、自分の人生について「もやもや」と考えることが多く、もやもやを解決すべく、色々なことに「チャレンジ」しています。
略して『もやチャレ!』
「子育て」・「学び」・「もやもや」などを書いています。

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